カウンタック銛ガール

2011年09月15日

第27回「ダンサー・イン・ザ・ボーク」

オ〜ッス!月いち連載完全デフォルト野郎こと兄山タイジで〜〜ッす!
(コントローラーの上で逆立ちしながら)

いや、でも…アレですよ?前回更新(※9/1分)をお休みした直接の理由が、実質今月で完全にアラウンド・フォーティー域に達するミュータントの分際で一般的に幼児〜学童がかかる病気にかかっていた(病院でもらった説明書には12才位までの疾患って書いてありました☆彡)っていうのは本当の話だぞ!俺、一回素で医者にオウム返しで聞き返しましたもん、「え…?子供の病気ですか…?」って。そうですね〜っていいとも観覧客の5割増し位のテンションの低さで返されたけど…。

…………え〜と…すんませんでした…。

それにしてもこの連載、なんだか毎回とってもあやまっていますね。自業自得ですが。
ちなみにこの間たまたま見かけた何とか診断メーカーを戯れにやってみた結果、兄山タイジに"お似合いの言葉"としてはじき出された単語は 「 怠 惰 」 でした。

話は戻りますが、持病以外であんなに病院に長居したのは結構久々の事だったので正直ビビりました。待ち時間中には持ち前の豊かな(被害)妄想力で、このまま入院→部屋は角部屋→病室の窓の外からは木が見える→「あの葉っぱが全部落ちたら俺は死ぬ」→でも友達たいしている方じゃねえから冬になる前に自力で最後の一葉を描く→雨風に強い画材の準備、レベルまで軽く空想が飛躍した程です。現在病気自体はほぼ完治しつつあるのですが、まだ少しその余韻を引きずっており、この原稿も片手でパレット上の顔料と油を練りながら書いています。

こんな事ばっかり言ってるからそんなチャイルディッシュな病気にかかるんだとかその手の苦情はこの際受け付けません。

と、いうことで、子供の病気にかかり、今でも素手で蝉を握れる程美しい子供の心を持ったまま大きなお友達になった俺は、まだお年玉をもらっても良いのではないかという悟りの境地に達しました。また、新年がおめでたい、という意味でお年玉をもらえるというのならば、毎日がおめでたい俺はお日玉をもらっても良い筈だ、とは某ミュージシャンによる偉大な提言です。よって自分もそれにのっとってお日玉くれよ!!と、とりあえずアピールしておこうと思います(これ一回言ってみたかった)。ほぼ新品状態のテクニクスSL-1200MK5G、MK3D(ないしMK6)を一台ずつ、もしくはパイオニアDJM900かベスタクスPMC-40の替えクロスフェーダー3個等が俺今とっても欲しいです。
どうかよろしくお願いします。




あの話の続き

ハイ、ということで挨拶、雑談、要求という名の茶番も終了した所で、今回も前回更新分「乱調の夏、日本の夏」にひき続き、はじめてのワークショップ体験編になります。

それにしても前回に至っては実際にその場に赴いて体験してきたにも関わらず、一歩も実地店舗内に足を踏み入れる事もないまま静止→そのまま終了するという"ザ・ワールド"的展開に面食らった方も(読んで下さってる方がもしいるのなら…)いらっしゃったかもしれませんね。

でも、今回でも無事会場までたどり着けたかどうかはわかりませんよ…?
そのまま夜のカラオケや地方のホームセンター等に逃げ出した可能性もまだ捨てきれてはいませんよ…?

う〜〜〜〜ん、ハラハラしてきた!!
(たとえ別にしてなくても放置することです。それがやさしさというものです)
それでは続きです。




ステアウェイ・トゥ・ヘブン

「これが夢だったらいいのに…」

7月某日、原宿、土曜夕方。
キャンドル・ワークショップの受付開始時間は19時10分過ぎより30分までです。

そして、行きなれないお洒落な街・原宿及び裏原宿という立地のプレッシャーに耐えかね、原宿駅で待ち合わせをしておきながら、寧ろ渋谷から歩いた方が近い喫茶店でコンディションを整えていた私達が店を出たのはたしか18時20分頃だったと記憶しています。

理由は私、Mさん共に面白いほど原宿に土地勘がないので、一歩間違えば富士樹海で狂う磁石の針よろしくグルグル回ることになりかねないからです。
兎にも角にも時間までに無事に店にはたどり着かなければいけません。

そして今思えば「迷うかもしれない…無事着かなければならない…」
という一心のみで何も考えず足を動かしていたこの時はまだ幸せな時間だったといえます。


15分弱後、想像をしない事態が私達を襲いました。


あろうことか、私達は目的のカフェにアッサリと到着してしまったのです。


意外にも私達が直前拠点にしていた喫茶店とその会場となるカフェは直線距離にしてみるとそう遠くはなかったという事実も後から身をもって知ることになります。
看板には確かにその店の名前が記され、店自体は階段を上った2階にありました。
当然入り口も2階です。
そして入り口が2階にある以上、まず中の様子は透視能力でもない限りわかりません。
先述の「これが夢だったらいいのに…」は、その時とっさに口から出た言葉です。
さながらその姿は要塞でした。



0915_01.jpg
※要塞の一例




何故なら、時間が。時間が、早すぎる。
というか中途半端すぎるのです。

もう他の参加者さん達は来ていらっしゃっているのか。
そして具体的にはどういう形態での実習の受け方となるのか。

それは突然現実と対峙してしまった様な感覚でした。
これまで全く縁がなかったものだけに逆に空想とネタだけで済んでいたお菓子の家的なものが、急に目の前にリアルなものとしてあらわれたのです。そりゃ動揺するよな!

そしてそんな、階段下で特にどこに行くわけでもなくただ入り口を凝視し見上げる私達の回りを、オシャレな若者達の群れが通り過ぎていきます。当然その下の店も隣の店も洒落たパブやカフェ等の飲食店。そう、ここは原宿なのです。戦場です。そしてそんな所でどこにいくわけでもなく立ちすくんでいる私達はただの不審者も同然です。

どうしよう。あと25分くらいある。
そしてもう一つは…いや寧ろこちらの方が由々しき問題なのかもしれない。

「…もしかしたらあの2階の窓から我々の姿は丸見えなのだろうか」
「そうかもしれない」

そこに気づいた瞬間、私達はすかさず居場所を数メートル移動し、カフェの窓から死角となる少し離れた場所に建つビルのシャッター奥に身を置きました。
だって考えてもみなよ、ここで変に店員さんに覚えられて数十分後結局俺達が入ってきたら、「あ…あの人達…」って思われてなんかもう後からクスクス笑われるだろ?絶対!!


…いま思えば軽々ここまで妄想が飛躍した私達は、きっとこの時点で既に普通の精神状態ではなかったのでしょう。

何しろ、時間まで残り20分をきったところで再び引き返しスターバックスに入ったのですから。




イワンの奴は前者を選びました

「………」
「………つらいな…」
「…死刑囚ってこんな気持ちなのかな…」
「どうしよう、俺息苦しくなってきた」
「過呼吸!?」


気がつけば私とMさんは原宿界隈ともなるとよりオシャレ度合いも増幅して見えるスターバックスの2階席ソファーに並んで座っていました。2人とも若干目がうつろです。
大変。俺達のテンション&体温の急降下にあわせて硬く凍って凝固した定番のスターバックス・ラテでいまにも釘が打てそう。(※幻覚)

実際に会場前までたどり着き、いよいよ本当にワークショップに参加するという実感が出てきたところで、私達の仮説や妄想もより現実的、具体的になってきています。

「パッと見、結構広いお店だったね…」
「定員、30人だっけ」
「教室みたいな感じなのかな…」
「知らない女性にいっぱい囲まれる感じとかかな…」

「…………」
「…………」

「…できれば…端っこに座りたいな…」
「むしろぼっちでいいから個室に配属されたいよ」
「………いっそ結核ですって言おうか…」
「鳥インフルエンザっぽいので別室に隔離してもらえませんか、っていうのはどうかな」
「僕達にはサナトリウムが必要なんです」

「…………」
「…………」

たしか交わした言葉はそんな内容だった気がします。時間的には10分強程度。
しかしそれはとてつもなく遅く、そして速くもあるというトリッキーな時間感覚でした。
その場から一歩たりとも動いていないのにいきなり時差を体感した様な気分です。

そして時間は先ほどの様にタップリあったわけではありません。来るときはきます。
コーヒーを全部飲みきれない内に私達はノロノロと立ち上がり、再び現地に向かいました。
本当に何だったんだろうこの時間。
しかしあの時の自分達には確実にそれは必要な時間だったのだと今でも思っています(素)。




さらに!イワンのばか!!

数分後。再び私達は件の店の前に立っていました。

そして本当にいよいよ時間に猶予はありません。
受付開始は19時10分から、そしてワークショップ開始は19時30分から。

にも関わらずこの期に及んで私達は「ならば受付はこの間20分のかなり後半部分に済ませれば良い」という結論に達していました。そう、往生際悪く1分でも多くの延命(?)を図っていたのです。先程と同じく店側からは死角となるシャッター前を定位置に、再び私達は言葉少なに会話を交わしました。たかが数メートル先の階段がかなり遠くに見えます。

「……漠然と"受付"って書いてあったけどどんなシステムになってると思う?」

ここまでくると想定する事態も更に具体的です。
目下、私の最大の関心ごとはここでした。

店に入ると結婚式場受付みたいに別のテーブルが出ているのだろうか?
それとも店レジ前に立ってからの申告制?名簿を見て名前を指すとか?
ならば店員さんへの第一声のかけ方は?会話の進め方は?金銭の渡し方は?
席の着き方は?あともし一般のお客さんと間違えられちゃった場合は?


「Mさん…結局俺は全て右へ習う事しかできない典型的なつまらない日本人なんだ…。」

それは紛れも無い本音でした。
本当に、それ以外全く言葉が見つからなかったのです。

俺、今、マニュアルでがんじがらめにされてえ…!

ああ、本当に何から何までワークショップ受付の手順がどこかにまとめてあればいいのに。

今なら俺、読み進める度に
「ここで髪をきちんとして、それからはきものの泥を落してください」
「ネクタイピン、カフスボタン、その他金物類、尖った物は、皆ここに置いてください」
「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください」
「からだ中に壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」

…とか、いかにもあやしい事が書いてあっても、素直にそれに従うのに!!



0915_02.jpg
素直にそれに従うのに





待たしてゴメ〜ン!略してマタンゴ!!

いやあ…まあそれよりもとりあえず何がアレかって、
この時点で俺達未だに店に一歩も入ってないってことだよね。
そして、信じがたい話だけれどもまた今回も店に入らないまま話は次回に持ち越しなんだよ!

ということで次回、いよいよワークショップ編本番。
もう大丈夫だよ〜(何が…?)!!ようやくです。マジでやれやれだよね!
ではまた。


posted by 兄山タイジ at 12:00| Comment(0) | カウンタック銛ガール
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